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有限会社加藤七宝製作所 かとうしっぽうせいさくしょ

有限会社加藤七宝製作所

古き良きを知り、新しきを生む。尾張七宝製造の加藤七宝製作所

加藤七宝製作所は、業界では「透け屋」と言われる、「赤透け」釉薬を使用した七宝を主に作る七宝焼製造業者です。素地に使う金属の素材感を生かすところが特徴で、安定的な発色を得るため、調合と釉薬製造過程において高い精度が求められます。分業だった工程をほぼ一貫生産できる体制をいち早く整えることで、幅広い製品を、高い品質と価値ある価格で提供しています。また、これまで蓄積してきた技術・経験・設備を活かしながら、異業種とのオリジナル商品の開発にも積極的に取り組み、常に新しい“七宝のカタチ”を模索しています。

Q&A 質問

Q1 商品(サービス)の強みを教えてください。
A1
弊社は、業界では「透け屋」と言われる、「赤透け」釉薬を使用した七宝を主に作る七宝焼製造業者です。
尾張七宝はその釉薬の種類(透明度)によって「透け」「玉」「乳色」の3つに分類されます。「透け(すけ)」とは透明釉薬のことで、素地に使う金属の素材感を生かすところが特徴で、安定的な発色を得るためには、他の色釉薬に比べて調合と釉薬製造過程において高い精度が求められます。「透け」「乳色」は共にその製作工程が煩雑になるために、今では手がける工房も少なくなり希少なものとなっています。
加藤七宝製作所では、昭和22年の創業以来、初代こだわりの「赤透け」と、時代の求めに応じた幅広い製品を世に送り出しています。分業だった工程をほぼ一貫して生産できる体制にいち早く整えることで、アクセサリーなどの小物から大きな花瓶まで幅広い尾張七宝の製品を、高い品質と価値ある価格で提供しています。また、これまで蓄積してきた技術・経験・設備を活かしながら、異業種とのオリジナル商品の開発にも積極的に取り組み、これまでにない新しい「七宝のカタチ」を常に模索し創造していきます。
Q2 なぜ事業を始めようとしたのですか?
A2
創業者である加藤亮三は、戦後の混迷期に紆余曲折を経て尾張七宝と出会い、その美しさに一瞬で引き込まれたそうです。特に「赤透け」と呼ばれる、まるでルビーのような深い赤色をした作品に強い感銘を受け、尾張七宝製造業を自身の生業としていくことを決断しました。
Q3 事業や製品・サービスの開発にまつわるエピソード、コンセプトや、想いを教えてください。
A3
伝統的な有線技法や本研磨技術など、先人が築き上げた歴史と技を基本とし、愛知県七宝町を中心としてつくられる七宝が“尾張七宝”です。“尾張七宝”は、梶常吉に始まり現在まで継承・発展してきた、日本の七宝の本流です。私たち、加藤七宝製作所もその流れの一つとして、名古屋の地で伝統の技を継承してきました。
Q4 今後の目標や、新しい取り組みについて、あれば教えてください。
A4
今、日本の伝統的産業は非常に難しい時代を迎えており、職人の減少・高齢化による技術力・生産力の低下や、後継者不足は深刻な問題です。先人の努力によって長年培われてきた歴史と伝統は、もはや風前の灯といっても過言ではありません。そんな時代の流れにあって、今何ができるのか。一生産者として、魅力ある製品を創ること。そして、その魅力に触れ、感じていただくことだ、と私たちは考えます。
Q5 御社のサービス、商品を利用しようとしている方に一言!
A5
商品に関することや、当店に対するご意見・ご感想、お問い合わせなど、お気軽にお尋ねください。

BUSINESS SCOPE 業務範囲

七宝焼の製造販売

CORPORATE INFORMATION 事業者情報

社名 / Name
有限会社加藤七宝製作所
所在地 / Address
〒451-0015
愛知県名古屋市西区香呑町4-31
電話番号 / Tel
052-531-1382
ファックス / Fax
052-531-1382
メール / E-mail
info-ykato@katoshippo.com
ウェブサイト / Website
http://katoshippo.com
代表者 / President
加藤芳朗
業種 / Category of business
製造業/小売業
設立年 / Year of establishment
1954年

MAJOR PRODUCTS 主な制作事例

花瓶「3寸玉形 梅詰め 花瓶」
花瓶「3寸玉形 梅詰め 花瓶」

花瓶は尾張七宝を代表する製品です。特に、赤透け梅詰め花瓶は一段格上の花瓶で、全体に細密な模様が施され、赤と白のコントラストが目に鮮やかな作品です。図案の原型は明治時代からあったとも伝わる、尾張七宝を代表する作品でもあります。写真は、シリーズの中で一番小さい高さ90㎜のもの。製作には大変な根気と技術の必要な梅詰め花瓶を、手頃なサイズにしました。

有線本七宝 本研磨仕上げ
高さ9㎝

帯留め「かもめ 帯留め」
帯留め「かもめ 帯留め」

尾張七宝の技を余すところなく用いた本格仕上げの帯留めは、七宝の魅力を存分に発揮させる、斬新で独創的なデザインの商品です。写真は、かもめ飛びかう大海原を表現したもの。小さな帯留めに込められた色・形の調和は非常に洗練され、のびやかに連なる形に、なにか広大なイメージを漂わせます。

有線本七宝 艶仕上げ
縦:31mm×横:48mm
帯通し 3分幅

G額「北斎 神奈川沖浪裏」
G額「北斎 神奈川沖浪裏」

ゴッホや葛飾北斎、安藤広重の描いた世界が、尾張七宝の技術により生き生きと表現され、独特の味わいが生まれました。写真は、「北斎 神奈川沖浪裏」。尾張七宝らしい素材感に浮世絵が融合しています。特殊製法により、これまでにない独特の味わいが生まれました。

無線銀貼七宝
縦27㎝、横33㎝(額寸)