COMPANIES

私達のまわりには、多くの「モノ」に囲まれた生活があります。その生活をよく視、考えてみるといろいろな創造の素材が潜んでいるように思われます。
はるか先を考えても、振り返りすぎても見つけづらく、身近なところから始めます。楽しいもの、美しいもの、新しく感じるものの中から、テーマに沿ったモチーフの素材を探します。この素材を無理のないように消化し、わかりやすく新鮮に感じられる仕事に落とし込むことを、いつも目指しています。

私達は無意識のうちに良いものを選ぶ本能が働き、接したり、得たり、使ったりしてそれを満たそうとします。同じ道具を選ぶにしても美しく使いやすいもの、服装でも美しく着やすいものを本能でキャッチするように、「美しい」という言葉があります。すなわちデザインには「用と美」がいつも共存するわけです。
近年、グラフィックデザインも、「産業」という仕組みに組み込まれ、コストパフォーマンス、費用対効果が重要視されるようになり、経済とより密接な関係性が問われる時代になりました。そしてますますデザインの質が問われるようになっています。機能は充分満たされているのにデザインが充分でないものが目につきます。デザインが軽視されているのではなく、もっとよりよいデザインが必要とされるようになっているのではないでしょうか。
そのような、必要とされるデザイン活動を大切にしたいと思います。