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株式会社岩田三宝製作所 いわたさんぼうせいさくじょ

株式会社岩田三宝製作所

300年の歴史と伝統技術を持つ三方専門の製造メーカー「岩田三宝製作所」と現代の三方のブランド「nusa」

江戸中期の頃から代々神饌(しんせん)を載せるための台『三方』を中心に、神具・仏具・結納道具を製作し、現在7代目が活躍しています。量産の木製品の製作工場であるとともに、経済産業省から伝統工芸士の指定を受けている伝統産業の工場でもあります。伝統産業の担い手として、持てる技術で人々の生活に『豊かな時間』を提供し、神道にもある自然や生命への感謝を込めて製作しています。新ブランドNUSAは現代だからこそ表現できる職人による確かなものづくりをお届けします。

Q&A 質問

Q1 商品(サービス)の強みを教えてください。
A1
弊社商品の特徴は、経済産業大臣指定の伝統的工芸品「尾張仏具」の木地加工技術を用いて、1つ1つ手仕上げしている点と、木曽ヒノキ材へのこだわりにあります。ここ名古屋は尾張徳川家が治めていた領土で、今の長野県の木曽谷までありました。ヒノキ材の製材方法にもこだわりがあり、本柾目挽きにすることで均一な細かい木目を出すだけではなく、加工後の商品の歪みや、割れなどを起こさないよう工夫をしています。ただしこの木取り方にはデメリットもあり、最大でも丸太の半分の幅の板しか取れないという、とても贅沢な製材方法なのです。
ヒノキ材は大昔より、建物や生活道具を作る際に多く使用され、日本人にとって馴染み深く水にも強い事から、キッチンウェアやインテリア家具を作るには最適な商材なのです。
私たちは受け継いできた技術や地元の素材を使い、日本文化と共に成長してきた現代の工芸品で【豊かな時間】をご提案します。
Q2 なぜ事業を始めようとしたのですか?
A2
私が七代目として受け継ごうと思ったキッカケは、「育ってきた環境」が一番大きいでしょう。物心つく頃には工房が遊び場となり、先輩職人のマネ事をして遊びの中で技術に触れてきました。好奇心旺盛でいろんな事を経験してきましたが、今でも好きで続けている事の1つが、【ものをつくること】です。世の中にはたくさんのものづくり産業がありますが、家業を継ぐと決めた要因の一つに、世界にはない日本独自の文化である神具の製作者になる事は、日本にいて、伝統的な技や背景を含めた知識がないとできる事ではないなと、その魅力に気付いた事でした。
Q3 事業や製品・サービスの開発にまつわるエピソード、コンセプトや、想いを教えてください。
A3
江戸中期の頃から代々『神具、仏具、結納道具』の物づくりを受け継いできました。今でも三方製作は弊社の主力商品ですが、時代と共に年々その売上は減少してきているのが現状です。伝統的工芸品は、100年以上前から人々の暮らしに根付いていた産業で、時代と共にその形も需要と共に変化し対応してきました。【nusa】は代々受け継いできた技術と素材にフォーカスを当てました。技術は廃れてしまうと、復刻するのにたくさんの情報・時間・労力が必要となります。日本独自の文化から生まれたこの技術を、次の世代に、世界中に発信する為、メゾン(お家)で使える木の暖かみを感じるブランドを作りました。素材の良さを感じてもらうために、極力石油系コーティングも極力行いません。お手入れは大変になりますが、その分愛着もわきますし、木の香りを楽しんで使ってもらい、木の経年変化と共にあなたの物語を刻んでもらえればと思います。
Q4 今後の目標や、新しい取り組みについて、あれば教えてください。
A4
【nusa】の商品は、海外進出を考えたブランドです。2022年の3月にはフランス・パリで開催されるインテリアの世界展示会に出展し、販路を拡大していきます。私たちの使うヒノキ材は、間伐材を使用しています。適度な間伐は山にとって必要ですが、過剰に木を切り取ってしまうと、そこで生活する動物たちは行き場を失ってしまいます。私たちは自然の中で生かされている一種であり、自然と共存する事は神道の考え方に通じるものがあります。また商品を出荷する際のクッション材も、商品を作る際に出る『鉋屑』を使う事により焼却の際に排出されるCo2削減や、石油製品系のクッション材の使用を抑える事につながり、自然に配慮した取組になります。
Q5 御社のサービス、商品を利用しようとしている方に一言!
A5
豊かな時間をご堪能下さい。
もし、長く使用して擦れや破損が目立って買い換えようかと検討される時が来ましたら、一度修理をするという選択肢も候補に入れて下さい。
何か良いご提案が出来るかもしれません。

BUSINESS SCOPE 業務範囲

  • 木製品製造卸(宗教用具・木製容器)
  • 小売り(インターネット・催事)

CORPORATE INFORMATION 事業者情報

社名 / Name
株式会社岩田三宝製作所
所在地 / Address
〒456-0014
愛知県名古屋市熱田区中田町6番9号
電話番号 / Tel
052-671-1720
ファックス / Fax
052-671-1685
メール / E-mail
info@iwata-ss.co.jp
ウェブサイト / Website
http://www.iwata-ss.co.jp/
代表者 / President
伊藤正廣
担当者 / Liaison
岩田康行
業種 / Category of business
製造業/卸売業/小売業
設立年 / Year of establishment
1974年
従業員数 / Number of Employees
10人(2022年現在)
社名ロゴ / Logo
株式会社岩田三宝製作所ロゴ

MAJOR PRODUCTS 主な制作事例

岩田三宝製作所/三宝 木曽ヒノキ製
岩田三宝製作所/三宝 木曽ヒノキ製

神具の一つである三方(さんぽう・さんぼう)。主に神事の際に神饌(神社や神棚に供える供物)を載せるための台です。古代には高貴な人物に物を献上する際にも使用されていました。漆を塗ることで寺院でも同様に仏具として使わていますが、この場合三宝(仏・法・僧)にかけて三宝と書かれることがあります。
神事で使われる神具は白木(無垢)でお作りします。神に対し嘘偽りのないためだといわれています。三方の製作では、一枚の板に残り1ミリ弱まで切り溝を入れ、木を蒸らし曲げて糊付け後、昔の名残のままに糊の接着面が離れないよう編込みのトジを手作業で施します。底板の側面も木目に逆らわず一面一面手カンナで仕上げ、手作業でしか出せない木本来の艶を出し、白木の木目の美しさを引き立たせるよう製作しています。

岩田三宝製作所/雲脚台 スプルス製
岩田三宝製作所/雲脚台 スプルス製

三方と似た使い方をしますが、雲脚台は神饌ではなく幣帛を載せる為の台です。幣帛は食べ物以外の布、紙、玉などのお供え物の事です。古くは宮中や院中へのささげものを載せていました。位の高い人からの幣帛には雲脚台が使われ、それ以外では大角を使うなど区別されていました。

HINOKI BENTO
HINOKI BENTO

本体と蓋は、国産ヒノキを素材に名古屋の伝統工芸「三方」の技術を使い、加工しています。ヒノキの爽やかな香りはご飯との相性もよく、特有の抗菌性により安心してお使いいただけます。蓋は深いかぶせ式で汁漏れしづらく、蓋の一方には縁起の良い形の穴を開けています。空気を通して蓋の開閉をしやすくするだけでなく、付属の防水シールを貼って色分けすることで、さまざまな目印としてご活用いただけます。シールは6 色展開、気分に合わせてお楽しみください。料理研究家 野上優佳子氏とのコラボレーションによる弁当箱です。

組子コースター
組子コースター

釘などの金具を使わず、高級感がありながら、やさしい風合いが特徴です。
格子になっていることでコップやグラスが結露してもくっつかない優れモノです。
四角目・菱目・八角のバリエーション有り。

KANACA(カナカ)
KANACA(カナカ)

ヒノキ材を鉋で削る時に出る【かんなくず】を再利用した、廃材を活用した花のアロマディフューザーです。花びらにお好みのアロマオイルや香水を数滴たらして使用します。軸の部分はリードスティックになっていて、既存のリードディフューザーに入れてもご利用いただけます。

REPRESENTATIVE DESIGNERS 主なデザイナー・クリエイター

岩田 康行
名前 / Name
岩田 康行
役職 / Title
専務取締役
略歴 / Bio
江戸中期の頃から、代々神饌を載せるための台『三方』を中心に、神具・仏具・結納道具を製作し、さかのぼれるだけで私で7代目になります。ものごころつく幼少期には、先輩職人の真似をするように遊びの中でその技術に触れてきました。2019年に愛知県の伝統的工芸品「尾張仏具」の伝統工芸士として認定を受けました。私は伝統工芸の担い手として、持てる技術で人々の生活に『豊かな時をつなげたい』と考えています。神道の信仰の基本は、自然・生命への感謝です。NUSAだからこそ表現できる『幸せ・感謝の心』をお届けします。

PRODUCTS@SITE オンライン販売

HINOKI BENTO

名古屋に300年伝わる三方製作の技術を使い、素材の軽さと抗菌性を生かしたヒノキの弁当箱です。本体の加工から仕上げまで職人が一つ一つ心を込めて作っています。曲げワッパと同じく被せ蓋式で、ご飯やおかずが入る内側の長さ145mm、幅85mm、高さ53mmと成人にも十分な容量があります。本体側面には三方と同じクリ穴があり、蓋の開閉がしやすくなるほか付属の色シールを本体に貼ることで蓋を閉めた時に穴窓から色が見え、持ち主や弁当の種類がわかります。シールは6色展開でお好みに合わせてお使いください。天然の木のヒノキは爽やかな香りはご飯にも相性もよく、抗菌性もあるので安心してお使いいただけます。お弁当箱のほか、乾燥菓子やお茶の食品の保存にも適しています。

※汚れが気になる場合、使う前にオリーブオイルや亜麻仁油など食用のオイルを乾いた布で擦り込みください。

URUSHI BENTO

名古屋に300年伝わる三方製作の技術を使い、素材の軽さや抗菌性を生かしてつくられた漆塗りのヒノキ弁当箱です。本体の加工から漆塗りまで職人が一つ一つ心を込めて作っています。本体内側に塗っている漆そのものに抗菌性や表面の耐久性あるので、汚れも簡単に落としやすく、漆塗装でご飯の滑りもよく気持ちよく食事を楽しめます。漆の色展開は日本古来の黒と赤です。お弁当箱のほか、乾燥菓子やお茶の食品の保存にもお使いいただけます。弁当は被せ蓋式で、側面に三方と同じクリ穴があり、6色のシールを本体につけると持ち主や弁当の中身を見分けることができます。

※汚れが気になる場合、使う前にヒノキ部分にオリーブオイルや亜麻仁油など食用のオイルを乾いた布で擦り込みください。(本体内側の漆塗装部分を除く)

SANBOU ボトルクーラー ラージ

厳選された樹齢約300年の天然木曽檜の一枚板を使用したボトルクーラーです。三方の曲げ技術による角部分に貼り合わせのないやさしいフォルム、木目は均質で美しく、手触りが良いことが特徴です。保温性に優れ、氷水は少量でクーラー内の温度が維持されます。お湯を入れて熱燗を楽しむ事もできます。また表面の結露も少し雫がつく程度で、美しい姿のままテーブルコーディネートをお愉しみいただけます。

SANBOU ボトルクーラー スリム

厳選された樹齢約300年の天然木曽檜の一枚板を使用したボトルクーラーです。三方の曲げ技術による角部分に貼り合わせのないやさしいフォルム、木目は均質で美しく、手触りが良いことが特徴です。保温性に優れ、氷水は少量でクーラー内の温度が維持されます。お湯を入れて熱燗を楽しむ事もできます。また表面の結露も少し雫がつく程度で、美しい姿のままテーブルコーディネートをお愉しみいただけます。
本製品は、2019年11月に開催された【G20愛知・名古屋外務大臣会合】にてG20メンバーと招待国の外相等に寄贈された商品です。

組子コースター

釘などの金具を使わず、高級感がありながら、やさしい風合いが特徴です。
格子になっていることでコップやグラスが結露してもくっつかない優れモノです。
四角目・菱目・八角のバリエーション有り。